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Once Upon A Time:エピソード1物語の始まり

昔々・・・からある、夫婦話の登場人物たちが森に住んでいた。
彼らの幸せな結末が奪われたのが…我々の世界。
これは物語の始まり・・・

雪姫は悪い女王の卑弥子に騙されて毒りんごを食べ永い眠りについてしまった。
しかし駆けつけた王子様が7人の小人たちの前でキスをすると眠りから覚め二人は結ばれた。

お城で結婚式の夜。
悪い女王 卑弥子は現れた。

「遅れて失礼」
滑るように素早く二人に突き進んでくる
「女王だ! 逃げろ」
「もう女王じゃない!」
衛兵をはねのけ雪姫と王子の前に来た。
「お祝いを上げるために来たの」
「何も要らない」
「受け取りなさい」
「わたしのお祝いは、このおめでたい幸せな日よ」
「明日からは私の世界」
「やがて お前たち全員が愛するすべてのものを永遠に失うことになる」
「お前たちの幸せを壊してやる」
そう言って卑弥子は煙のように消え去った。


少年がそこまで読んだ時バスが終点に着いた。
乃木坂まではタクシーで行くしかない。

客待ちで並ぶタクシーの一台にノックした。
運転手は怪訝そうに少年を見る。
「カード使える?」
運転手は疑い深くカードを見た。
「行先は?」


歌舞伎町区役所通りに面したパリシェンヌ
恵摩は店に入るとすぐ目印の雑誌を置いてあるテーブルに向った。
男はすぐに気が付き立ちあがった。
「恵摩さん?」
「ハロー、まことさんね!」
初めて会う二人は席に着いた。
「ネットで出会うと顔写真も…」
「昔のものやモデルの写真とか思った?」
「いやー素敵だ」
「それで」
「まず君の話から」
「ええいいわ、実は今日が誕生日なの」
「えー、それなのに僕と?友達は?」
「独りが好きで」
「家族も嫌い?」
「家族はいない」
「誰にも居るじゃないか」
「私は親の顔も知らない…どう?逃げたい?」
「いやいや、セクシーで孤独な、親を知らない人だ」
「フフフ、次はあなたの番よ」
「待って!当てさせて!」
恵摩は優しい顔をして続けた
「あなたはハンサムでチャーミングで魅力的だけど…
実は痴漢で逮捕されて保釈中に逃走した男」
男は笑顔をつくろいながらもあわてている
「何て?」
「保釈金を払うために奥さんを人に抱かせて逃げているのよね…そして他の女とデートするなんて」
男はイラついた顔になった。
「何者だ?」
「保釈金を貸した女よ」
男は怒りをあらわにした。
「保釈保証人か!」
「そうよ」
男は体を震わせながら立ちあがるとテーブルをひっくり返してドアに向かった」
「本気で逃げる気かい!」
恵摩は立ちあがりゆっくり男の後を追った。
男は区役所通りに停めてあった車を発進させようとしていた。
車は10センチも動くとタイヤがチェーンに絡まって動けなくなった。
恵摩が車までやってきた。
男は観念したように
「金なら払う」
「だったら家族に払いなさい」
「偉そうに・・・いないくせに!」
恵摩は男の頭をハンドルに叩き付けた。
「悪い?」

絵馬は疲れて乃木坂のマンションに帰って来た。
ハイヒールを脱ぎすて裸足でリビングに入ると買ってきた小さなカップケーキに一本のろうそくを立てた。
マッチで火を付ける。
「また1つ年をとった」
ひとりぼっちの誕生日をかみしめて火を吹き消した。
その時チャイムが鳴った。
ドアスコープには何も見えない。
ドアを開けた。
誰もいないように思えたが視線をちょっと下にずらすと少年がいた。
「何か?」
「白鳥恵摩?」
「あなたは?」
「僕は仁 息子です」
恵摩はあっけにとられて呆然としていると少年はさっさと中に入ってきた。
「ちょっと待って!」
「私には息子はいない」
「ご両親はどこ?」
「10年前子供を養子に出した?」
恵摩は黙り込む。
「それが僕だ」
「ちょっと待って」
そう言って恵摩はバスルームにいき顔を洗い自分の顔を鏡で見ながら頭の中を整理しようとした。
恵摩がリビングに戻ると少年はせかすように言う。
「もう出発しないと」
「どこへ?」
「一緒に家に帰って」

「分かった警察を呼ぶ」
「誘拐されたって言うからね」
「生みの親が取り戻しに?」
「そう」
「口だけでしょ」
「試す?」
「やるじゃない でも私には1つだけ技があるの」
「超能力よ」
「人の嘘を見抜けるの」
「君は今 嘘をついている」
恵摩はダイヤルしようとする。
「待って」
「警察は呼ばないで 一緒に家に来て」
「家はどこ?」
「本州の寝鳥町」
「寝鳥?ほんと?」

「分かった そこへ帰ろう」
少年は素直な笑顔を見せた。
恵摩は仁と名乗る少年を車に乗せて街道を抜けて寝鳥町へ向かった。


エピソード1 物語の始まり 2

雪姫と王子は不安な日々を過ごしていた。
いつ呪いが始まるのか。
雪姫のお腹は大きくなっていた。
やがて生まれるであろう子供に呪いがかけられるのでは・・・
どうすればこの不安を取り除けるのか・・・

心配そうな雪姫に王子は語りかけた。
「どうした?あの時の女王の言葉か?」
「何度も言ってるだろ、もう忘れろ、子供が生まれるんだ」
「でも、結婚式からずっと不安で」
「それが女王の狙いさ でも口先だけさ」
「あの女王ならどんなことするか分からない 不安よ」
「安心するには・・・」
「安心するには?」
「彼と話をさせて」
「彼?あの悪魔の囚人か?」
「そう闇王の話を聞きたいわ」
「だめだ!ダメ!危険すぎる」
この城に悪魔を閉じ込めた檻があった。
たとえ闇の魔王でも脱することはできない。

「彼は未来が見えるから監獄に入れられてるのよね」
「危険だ!」
「我が子の安全が保証できる? 彼なら それが出来るのよ」
王子はすこし考えたが
「仕方ない 子供のためだ」


恵摩と少年を乗せた車は「寝鳥の町へようこそ」の看板をすり抜けて一本道に入った。
「どこかで食事したかったなー」
「おやつや休憩はなしよ」
「なんで」
「文句をあるなら降ろすわよ 坊や」
「僕の名は 仁」

「その本は何?」
「まだ早いよ」
「おとぎ話が?」

「おとぎ話じゃない」
「この本の話は真実なんだ」
「でしょうね」
「嘘か確かめてよ」
「信じても本当とは限らない」
「信じれば本当になるって!知ってるはずだ」
「私が?」
「この本に出てくる」
「君は問題を抱えてるね」
「だから 解決して」



松明を持って衛兵は王子と雪姫を導いた
「奴の前では暗がりで顔を知られてはいけません」

ここは城の地下にある特別な魔法でつくられた監獄・・・
一度入れられたら誰も抜け出す事が出来ない

「王子様本当に会うのですか いいのですか?操られますよ」

衛兵はかれの名前を呼んだ
「ルンペル!」
「ルンペル!」
「質問がある!」

『いやいや お前には用はない』
『その二人だ』
『雪姫と唯王子』
『へへへ へへはははは 俺をナメるな!』
『明るい所に来て頭巾を取れ』

雪姫と王子は壁にある松明の下に来て頭巾を取った

『あ~~あははは それでいい』

「訪ねたいのは…」

『とっくに分かってる』
『女王の脅しの意味だろ』

「教えて」

『あわてるな!』
『恐れるな ちゃんと教えてやる』
『だが タダじゃ教えられない』

王子が割って入る 「時間の無駄だこんな奴」
しかし雪姫は折越しに詰め寄った
「なにが望み?」
『お~・・・腹の子の名前  それを教えろ』
即座に王子
「だめだ!」

すると雪姫が
「いいわ 教えて」

『女王は呪いを完成させた それを使うと誰もが捕らわれの身だ』
『今の俺よりひどい』
『お前らの いや俺たち全員の監獄は・・・時間だ!』
『時間は止まり ある特殊な時間に捕らわれる』
『俺達の大事なものや 愛するものは奪われ 永遠に苦しむことになる』
『そして女王は勝利を手に入れる』
『幸せな結末はない』

「どうすればいいの」

『俺たちには無理だ』

「ならだれなら?」

『お前の腹の中で育っているその命だ』

ルンペルは格子から手を出して雪姫の腹を触ろうとした。
王子は剣の柄でルンペルの手を払いのけた。
「次は切り落とすぞ!」
『フフフ その子が唯一の希望だ』

『赤ん坊を無事に逃がし その子が28回目の誕生日を迎えた時…ここへ戻って来てお前たちを見つける そして最後の戦いだ!ふぁははははー』

王子は雪姫の手を取って
「もう行こう こいつは気が狂ってる 話にならん」
ルンペルの檻から離れて行く。

ルンペルは興奮して叫んだ
『待て 娘の名前を言え!』
『約束だぞ 娘の名前を教えろ!』
王子は吐き捨てるように言った
「娘? 男だ!」
『待てよ雪姫 俺が正しいだろ? 教えろ 娘の名は』
『教えてくれ どうか 名前を』

雪姫は振り返って云った。

「エマよ 恵摩と付ける」

『恵摩か・・・』



恵摩の車は町のメインストリートにはいった。
時計台の時間は8時15分だったが町の明かりは深夜のように落ちていた。
恵摩の時計は11時をさしていた。

街灯の下に車を止めた。

「家はどこなの?時間も遅いし・・・」
恵摩は時計台を見た。
「8時15分?」
『教えたくない・・・』
『ずっと動いてない 時間が止まってる』
「何て言ったの?」
『悪い女王が呪いで魔法の森の全員をここへ閉じ込めてる』
「おとぎ話の登場人物を送り込んだの?」
『閉じ込めたんだ』
「時の止まった町に?」
「まだ嘘を言うの」
『本当だよ』
「逃げればいいじゃない」
『逃げられないんだ』


その時犬を連れた男が近寄って来た。
「仁!何してるんだい?」
「こんばんは香呂木さん」
男は優しそうに笑いながら
「こちらの方は?」
不思議そうに恵摩の方を見た。
「送ってきただけ」
恵摩の声をさえぎるように
「僕のママだよ!」
と答えた。
「あーなるほど・・・」
不思議そうな顔をした男に恵摩は訪ねた。
「あなたこの子の家を知ってる」
「はいはい、未歩倫通りで一番大きい家の町長の家だ」
恵摩はちょっと驚いたような顔をした。
「町長の息子?」
「かもね」
そう言って仁は下を向いた。

香呂木は仁の前にしゃがみこむ
「今日のカウンセリングはなぜ来なかったのかい?」
「遠足だったから行けなかった」
「仁・・・嘘を言ってはダメだよ」
「悪い誘惑に負けたらだめだ!」

恵摩は話が長くなりそうなので割って入った。
「この子を早く送って帰りたいんだけど」

「そうだった。ではおやすみなさい」
そう言って香呂木は犬のリードを持ちかえて歩いて行った。
「仁!いい子でな!」


「彼はカウンセラー?」
「僕は病気じゃないよ!」
「彼は別に呪われているようには見えない・・・」
「ただ君を助けようとしているように思えるけど?」
「助けが必要なのは彼さ それに気付いていない」

「そうは思えないけどなー」
「まーいい 早く行きましょう、君の家へ」


庭園がある立派な屋敷。
そこには大きなりんごの木がある。
玄関の前に車を止めると女が出てきた。
車のライトで照らしだされた妖艶とも見える美しい女だった。

「どなた? 仁?」

仁のそばにかけより抱きしめた。
「大丈夫?どこにいたの?」
「その人は誰?」

「僕の本当のママだ」

女と恵摩は見つめ合う
「あの子の実の母親?」

「あなたが母親?」

「そうよ!私が10年育てた母親よ」
「産んだだけの親って言うわけね」

「人にはそれぞれ事情があるわ」
「あなたが養子に迎えたのね・・・」

「そう あの子には何一つ不自由をさせてない」

「あなたは町長?」

「そうよ!この町の町長であり仁の母親」

「・・・あのー親権を争いに来たわけじゃないし・・・すぐ帰るつもりよ」

「そうした方がいいわね お名前は?」

「恵摩」

「そう、気を付けて帰ってね」

「町長あなたのお名前は?」

「卑弥子よ」

恵摩は来た道を戻り『寝鳥町へようこそ』の看板の前に差し掛かった時、狼が前を横切った。

とっさにハンドルを切り間違えて大木に激突してしまった。
意識が遠のいて行く恵摩・・・

病院で意識を取り戻した恵摩の前に立っていたのは雪と言う看護師だった。

「どう、具合は?」
「ショックで気を失っただけなので大丈夫よ」

『ここは?』

「寝鳥中央病院よ」
「身体の方は大丈夫のようだけど車が大破してるから暫くはこの町にいることになりそうよ」

『ここは、寝鳥町・・・?』

恵摩は記憶が戻ってきた。


この続きエピソード2他人の夫婦達 は他のSNS等で公開。


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